さっきの丁字路から北に1キロほど進んだところでまた県道に戻る。ここからが後半。
田圃を縫って走り、丘を駆け上がると急に人の気配がなくなってくる。
夜ここに来れば、人家はおろか街灯すらもないため、闇というものを体験できる。
目の前を走るのは県道36号線(主要地方道新庄次年子村山線)。県道56号線は道を横切り西へ向かう。
ここからは細い道が続く。
道を横切るとこんな風景が現れる。丘のふもとにまで田圃が広がる。
なぜか道ばたに転がっていた理髪店のサンプル頭部。周囲にはまだ二、三個ほど転がっていた。
つくりものとはいえ、いきなり目撃するのは心臓に悪い。しかし何でこんな道ばたに捨てたのやら。
畑を横切るように進み、ここで県道は脇の細い道へと入る。
道は本合海集落の合間をひっそり通っている。
最上川が大きく蛇行する東岸にある集落。
県道始点そばにある丘はちょっとした公園になっており、集落や最上川がよく見える。
「最上川 いまだ濁りて ながれたり 本合海に 舟帆をあげつ」
さっきの公園の一角にある斎藤茂吉の歌碑
茂吉が数多く故郷の山河を詠っているためか、山形県には至る所に茂吉の歌碑がある。これもそんな歌碑の一つ。
本合海中心部国道458号線との合流地点が始点となっている。集落の真ん中の何気ないところに道はつながっていた。
(2003年4月取材・記・2011年10月追記)
アクセス:始点は新庄市本合海国道458号線丁字路。終点は舟形町長尾の国道47号線Y字路。
所要時間:始点新庄市本合海から終点舟形町長尾まで自動車で約1時間。
冬季閉鎖:有。舟形町沖の原から新庄市角沢県道36号線交差点まで。
特記事項:
始点から県道36号線交差点までは基本的に道が狭い。それ以降は道も広く舗装も行き届いており走りやすい。
2011年現在、本合海に新道ができた模様。