この文章は、荒井が日本一周(「行ってきた!」の旅)に先立ってやった、徒歩旅の思い出語りです。もはや10年以上の時が経ってしまいましたが、なにか忘れがたいものがあるのでしょう。本人に書く気があるうちに、思いだせるうちに書いておこうと、書いた次第です。
「時速4キロメートル」とは、成人男性の平均的な歩く速さです。もっともこの旅の場合、重い荷物を担いだり、足が痛かったり等で、実質2〜3キロでしょうか(汗)。題名はこの徒歩旅を要約した数字です。それは旅人として成長するために必要な「経験値」だったのかもしれません。歩く旅はシンプルで、哲学的なところがあります。そこが人を惹きつけるのでしょう。本文ではきつい痛いだのばかり書いてますが、それ以上の面白さと喜びがありました。
時が経ち、国道287号線もずいぶん様変わりしました。新しい明鏡橋や長井バイパス等が開通してルートが変わったほか、コンビニが増えています。いくつかの箇所も改良されました。歩いて踏破するなら当時より簡単になったかもしれません。
ただ、歩いている人があまりいないのは当時と同じで、すこし寂しさを覚えます。