Written by 本名荒井
本コーナーでは初登場となるベーマガ作品、紹介するのはMSX用RPG「DUNGEON」だ。目的は鍵を集めて迷宮から脱出すること。タイトル画面で名前を入力して、さっそくゲームスタート!
開始すると、プレイヤーは殺風景な迷宮内に放り出される。見えるのは周囲のわずかな範囲だけ。鍵はどこにあるんだろう?
ちなみにこういう表示方式を「ピープホール」と呼ぶ。表示範囲が狭くて済む分描画速度が稼げるということで、プロアマ問わず当時のゲームではよく使われてたんだ。
怪物が現れた! 出てきたのはおなじみスライム、このゲームでは一番弱い敵だ。
「DUNGEON」の戦闘はちょっと変わっていて、カーソルキーの左右を交互に連打することで敵にダメージが与えられる準アクション戦闘。弱い敵でも気を抜けばあっという間に体力を削られる。気合いで連打、連打、連打!
1個目の鍵発見! 鍵は全部で七つある。そのうち四つはこんな具合に落ちているだけだけど、残り三つを手に入れるには少々骨折りが必要になるぞ。
迷宮内には鍵以外の物も落ちている。おにぎりは体力を300回復してくれるアイテムだ。このゲームでは体力が高いほど強い敵が出現する。そのあたりも考えてから取るようにしたい。
炭酸入り栄養ドリンク見っけ! しかし喜び勇んで取ってはいけない。こいつは体力を大幅に増やす一方で攻撃力をガクンと下げてしまうクセモノアイテム。弱いうちに取ると敵が倒せなくなって、ゲームオーバーになってしまうんだ。障らぬ神にたたりなし、下手に取るのは止しておこう。
この色からすると、オロナミンCやメッコールではなさそうだ。
何気ない袋小路。何もないから引き返したくなるけど...、「行ける場所には全て行くこと」は、RPGの定石の一つだゾ。
強敵ナイト登場! 中盤は攻撃力が十分高くない状態で強い敵と戦うことも多い。いたずらに体力を上げるより、じっくり攻撃力を鍛えよう。
ちなみに敵と自分の攻撃力が同じなのは打ち込みミス由来のバグ。20年以上経ってようやく気付きました(泣)。
マップ画面の端に新しい鍵発見! しかし壁に囲まれ、簡単には行けそうにない。
全体がすっきり見えないだけに、ピープホール表示は実際以上に広さを感じさせる。迷いやすいからマッピングしながら遊ぶべし。
迷宮内には毒薬も落ちている。一見邪魔なだけだけど、無意味に落ちているわけじゃないんだ。毒を食らわば皿まで!
探索の末、五つの鍵が集まった。そしてマップには出口の扉が! ゲームはそろそろ終盤へ。
ついに登場したウォリアー。最強の敵だけあってメチャクチャ強いけど一度は戦わなければならない。むしろプレイヤーを鍛え上げる理由は、コイツに会うためと言っても過言じゃない!
全ての鍵を集め、ようやく扉にたどり着いた。しかし梯子の前には毒薬があって、そう簡単には脱出させてくれない。体力は十分か?
こういう仕掛けをいくつか用意して、プレイヤーに成長を促す作りになっているのが、このゲームの巧いところなんだ。
そしてエンディングへ。梯子を昇り、プレイヤーは無事迷宮からの脱出を果たす。
慣れれば30分ほどでクリアできるけど、「DUNGEON」はその中で探索・戦闘・成長のRPGの三拍子がきっちり楽しめるゲームに仕上がっている。編さんが「出来がいい」と認めるのも納得だネ。