「SPIRIT II」は変則横スクロール型アクションゲームだ。内容はMSX初期の名作「ザ・キャッスル」によく似ている。おそらく作者は「ザ・キャッスル」を大いに意識したのだろう。一ステージは8場面で構成されており、右端からさらに右に移動すると次の場面に移る。前の画面に戻ることはできない。
敵を10匹以上倒し、10個以上の壺を集め、鍵を手に入れ出口のドアに行けば、ステージクリアとなる。敵によって通じる魔法が違うので、必要に応じて切り替える必要がある。また、鍵は有料で、お金を集め各ステージのショップで買わなければならない。
敵とぶつかったり、爆弾の爆風に巻き込まれるとライフを1失う。全部無くなるとゲームオーバー。魔法を使うとマジックが減り、切れると魔法が使えなくなる。どちらもアイテムやショップで回復できるが、敵を倒しても1回復する。
全6ステージをクリアするとゲーム終了。君は「SPIRIT II」を攻略できるかな?
本作の主人公である私立探偵。前作「SPIRIT」では王様の依頼を受け、スライムに囚われていた姫君を救出した。今回は前作の冒険で使った壺を弁償するため、替わりの壺をくすねに魔界に行くというヒドい奴。
カーソルキーの左右で左右移動、上でジャンプ。スペースキーで選んでいる魔法を使う。選択メニューはF1キー。カーソル左右で魔法を選び、上下で決定・キャンセルしたりする。ショップでの操作も基本的にはこれと同じだが、下を押すとショップを出てしまう。F2キーでゲームスピード変更。F3キーでギブアップ。
特にメニュー関連のキー割り当てが少々ややこしく、混乱するとあらぬキーを押してミスすることもある。まずはピーターを自在に操れるようになろう。
ちなみに「だいぶシェイプアップをした」らしく、前作からはかなりデザインが変わっている。
ボーン | ガイコツお化け。平場を左右に往復するだけなので対処しやすい。 地雷で倒せるが、水中にいる場合は倒せない。 | |
もめんお化け | ご覧のとおりの一反木綿。地形を無視して斜めに飛び回り、端で90度進行方向を変えるダルク=ファクト式。 炎の弾で倒せるが、倒しても何度でも復活する。動きを読んでよく狙おう。 | |
スライム | 前作に引き続き登場、おなじみ粘液モンスター。近づくと横座標を合わすように追いかけてくる。 爆弾で倒せる。動きは単純だがうまく誘導できないと大ダメージを喰らうので侮れない。 | |
ゴチラ | どこかで見たような恐竜モンスター。左右に動きながら下の方を目指して移動する。 爆弾で倒せるが、常に動きまわっているので狙いづらい。本作で一番嫌な敵。 | |
ジンギカン | 謎のモンゴル人(多分)。3の倍数面に出現。ピーターのいる列に突如現れ、横一直線に突進・往復する。 倒せないので引きつけて巧くかわすべし。当たり判定があるのは上半分だけということも覚えておいて損はない。 |
前作の敵キャラは、移動パターンの異なるスライム二種類のみだったが、本編では数が増え倍以上の五種類が登場する。前作同様敵を倒すことはクリア条件の一つになっているほか、安全に進むためには上手に倒せる技が欠かせない。それぞれの特徴を覚え、適切に対処できるようにしておこう。
地雷 | 地雷を設置する。一画面に複数設置できるが、無駄になるのでやめておこう。 水中には設置できない。 | |
爆弾 | 時限爆弾を設置する。敵を倒したり道を造ったりと、使用頻度は最も高い。 設置から発動まで少し間があるので、狙うには慣れが必要。 水上と水中とでは爆風の及ぶ範囲が異なる。また、自分が巻き込まれるとライフが減るので要注意! | |
炎の弾 | 向いている方向に火の弾を放つ。ライフ稼ぎには欠かせない魔法。 地形を貫通するが、画面内に弾が残っているうちは次が撃てない。 | |
ストッパー | 画面内全ての敵の動きを止めるという、非常に便利そうな魔法。 ただし3ゲージもマジックを消費するため、いまいち使いどころがない。 | |
魔法の杖 | 魔法を使うために必要な杖。最初から持っているが選ぶことはできない。 これがあるからピーターは魔法が使えるということになっている。 |
ピーターが覚えた魔法は全部で4つ。ストッパー以外は使うごとにマジックゲージを1つ消費する。ジンギカン以外の敵は特定の魔法でしか倒せないので、敵に応じてこれらを使い分ける必要がある。また、進路を拓く際にも魔法は欠かせない。切らさないよう気をつけよう。
木 | 木の茂み。至るところで通せんぼをしているが、爆弾で消すことができる。 やみくもに消すとすぐハマる。どれを消してどれを残すかよく考えよう。 | |
黄ブロック | 黄色い壁。何もない状態ではただの壁だが、パネルがあれば通り抜けられる。 たくさん登場する面では、早めにパネルを手に入れよう。 | |
水 | 水たまり。前作では水中にいるとライフが減ったが、本作ではそういうことはない。 ただし一部の魔法が弱体化したり使えなくなったりという制約を受ける。 | |
ショップ | アイテムを売っている店。必要な物を買うことができる。 一度入ると消えてしまう。しっかりゴールドを貯めてから入ろう。 | |
ドア | 出口。ここから脱出すれば面クリアとなる。 鍵・敵・壺の各条件を満たさなければ開かない。 |
複雑怪奇なステージが続く魔界。中でも気をつけるべき地形をいくつか挙げてみた。これら特殊な地形は、迷路のようなステージとあいまって、ゲームをさらに難解にしている。どこにどんな地形があるのかをしっかり覚えれば、攻略の強い味方となるだろう。
壺 | ピーターが魔界に来た目的。まずはこれを10個以上集めることが面クリアの要件。 中には取るとハマるものもあるので、むやみに取ればいいというものでもない。 | |
パン | ライフが一目盛り分回復する。 ライフが無くなるとゲームオーバーなので、残りには常に気を配っておこう。 | |
お金 | ショップでの買い物に必要なお金。取ると1ゴールド増える。 これをどうやって貯めるかも本作攻略のポイント。 | |
魔法の素 | マジックが一目盛り分回復する非常にありがたいアイテム。 本作では何をするにもマジックポイントが必要となるので、無駄撃ちは厳禁だ。 |
各ステージにはいろいろなアイテムが落ちており、ピーターを手助けしてくれる。アイテム自体はどれもウレシいものだけど、配置自体がトラップになっていて、同じアイテムでも、必ず取らなければクリアできないもの、逆に取ってはいけないものがあるのがイヤらしい。どのアイテムをどのようなルートで拾っていくか。それを考えるのが「SPIRIT II」の醍醐味と言っても過言ではない。ルート取りが判ればクリアは近いぞ!
パネル | 15ゴールド。黄色いブロックを通り抜けられるようになる。 多くの面でクリアに必須なので、お金が貯まったらまずはこれを買うのが無難だが... | |
クリスタル | 20ゴールド。敵を倒すごとに2ゴールド手に入るようになる。 あればゲームが格段に楽になるが、買える局面はごく限られている。 | |
Mポーション | 10ゴールド。マジックが10まで完全回復する。財布の問題で買える機会は多くない。 ライフとマジックの両方が少ないときは、マジックの回復を優先させよう。 | |
Lポーション | 10ゴールド。ライフが10まで完全回復する。 ただし本作ではライフの無限増殖が可能なので、よほどお金に余裕があるとき以外は利用価値がない。 | |
鍵 | 30ゴールド。各面の最後にある出口を開けられる。 高いがクリアには絶対に必要なので、各面これをどこでどうやって買うかを考えることになる。 お金が貯まったら最優先で手に入れるべし。 |
ショップは各面の随所にあって、役に立つアイテムを扱っている。ただしアイテムを買うにはお金が必要な上、一度入ったショップは二度と利用できなくなる。考えなしに入ったり無駄遣いするとクリアは大きく遠のく。必要な品をしかるべきタイミングで確実に手にすることが「SPIRIT II」攻略の鍵。ご利用は計画的に!
F2キーを押すごとにゲームスピードが変えられる。0が最速で9が最遅。デフォルトは0だけど、このままでは難しすぎてまずゲームにならない。ゲームが始まったらまずはゲームスピードを落とそう。操作が格段に楽になるぞ。
「SPIRIT II」は不可逆スクロール式アクションゲームだ。それだけに不用意な前進は自らの進路を塞ぐことでもある。アイテムが足りなくなったからといって前の画面に取りに戻ることはできないし、間違ったルートを選べば必要なアイテムが手に入れられなくなる。袋小路に入り込めば、その時点でゲームオーバー確定だ。
最初の数回のトライは、マップを覚えるために費やそう。きちんとマップを作れば、通るべきルートや回収すべきアイテム、ショップを使うタイミングなどの見通しが立てられる。
前の場面に戻れないということは、後戻りしてやり直しに行けないということでもある。その場面でやるべき事を全てやってから、隣の場面に進むようにしよう。特に画面の右端にアイテムがある場合は、誤操作等でスクロールさせないよう気をつけたい。
各面をクリアするためには三つ条件があり、どれか一つが欠けてもクリアはできない。ひとつは壺を10個以上集めること、もうひとつは敵を10匹以上倒すこと、そして最後のひとつは鍵を手に入れること。一つだけにこだわっていると他がおろそかになるので注意しよう。
お金とマジックポイントは基本的に有限である。必要な割に得られる数が多くないので、慢性的な不足に悩まされるだろう。本作ではシビアな金銭管理やマジックポイント管理が求められるため、無駄遣いができない。集めることはもちろん、お金やマジックは、必要なときに必要な場所で必要な数だけ使うように心がけよう。
なお、クリスタルがあればお金はいくらでも稼げるようになるが、クリスタルを買ったおかげで必要なときに必要なアイテムが買えなくなることもある。あてにしすぎるのも考え物だ。
各画面の左端は安全地帯になっている。そこにいる限り敵とぶつかってもダメージを受けることはない。
魔法を使って敵を倒した場合、ライフとマジックが各1回復する。だから敵に確実に攻撃を当て続ければ、実質マジックの消費なしにライフを回復できる。特に画面左端でもめんお化けを相手にし続ければ、効率よく回復できる。
なお、ライフはゲージを超えてもカウントされている。多めに稼いでおくと後が楽になるだろう。
本作ではゲームオーバーになると1面からやり直しになる。また、失敗時のギブアップ機能も1面からやりなおしというものなので、高次面で失敗した場合、やり直すのが非常に面倒くさい。そこでBASICリストの該当箇所を以下のように変更すれば、コンティニュー機能が付けられる。
165 POKE&HD899,1 170 COLOR=(0,4,4,4):COLOR=(7,2,4,7):COLOR=(13,6,6,6):GOSUB830 250 V$=" GAME OVER ":VX=10:VY=9:GOSUB990:GOSUB740:GOSUB820 255 IFSTRIG(0)THEN170ELSE165
ゲームオーバー曲演奏終了時にスペースキーが押されてあればコンティニュー成立。タイトル画面になってもそのまま再スタートすればゲームオーバーになった面の最初からやり直せる。ギブアップ機能との併用も可能だ。