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「太陽の神殿」の大きな特徴のひとつが、フィールドマップの存在である。キャラクターを操作して俯瞰視点のマップ上を動き回り、建物に入れば一枚絵で状況が表示され、取るべき行動をアイコンで指定する。発売当時、俯瞰視点のマップ移動(註1)とアイコン式のコマンド選択を組み合わたAVGはあまり類がなく、十分斬新なものだった。説明書ではこれを「まるでRPGのようです。」と述べている。このスタイルを踏襲してARPG「イース」が生まれたことはよく知られた話だ。
プレイヤーはこのマップ内を動き回り、密林内に点在する遺跡を巡りながら探索を進めていく。遺跡は「チチェン・イツァー」ということになっているが、取説でも言及されているとおり、メキシコに実在する遺跡「チチェン・イッツァ」とは、地形も建物の配置もまるで異なっている。飽くまでチチェン・イッツァをモチーフに創り上げた、ゲームオリジナルの遺跡と捉えるべきだろう。ついでに「アステカ」のタイトルはアルファベットで「ASTEKA」と綴られているが、本来の綴りは「Azteca」である。
MSX2版のマップは、縦横6x6の全36画面から構成されている。確かX1版は15x15の225画面だったので、それより相当に狭くなっている。供給メディアの記憶容量に起因する変更とおもわれるが、他機種よりも探索しやすくなったことは間違いない。無駄に広いところが減った分遊びやすくなったので、これは大きな改良点と言って良いだろう。小さな変更としては、他機種では速度こそ極端に落ちても密林の藪の中でも移動できたのに対し、MSX2版では、藪の中に立ち入ることができなくなっていることが挙げられる。
主要な建物はマップの中心部に集中している。周囲には密林が広がる。探索は主に中心部を往来することになるが、ひととおり周縁の密林にも足を運んでおくことをおすすめする。
註1・「俯瞰視点のマップ移動」:俯瞰視点のマップ移動をフィーチャーしたAVGでは「軽井沢誘拐案内」(1985・エニックス)という前例がある。また、「太陽の神殿」の翌年には「ヤングシャーロック〜ドイルの遺産〜」(1987・パックインビデオ)や「アニマルランド殺人事件」(1987・エニックス)等のAVGが、俯瞰視点のマップを採用している。ただしこれら作品のいずれでも、コマンドまではアイコン化されていない。