Written by 本名荒井
「DUNGEON II」は、前回紹介した「DUNGEON」の続編だ。前作同様のピープホールRPGだけど、作者は前作とは別人で、「DUNGEON」に触発された別作品という趣が強い。起動するとタイトル画面とプロローグの後、ゲームスタートとなる。力の入ったタイトル曲がなかなかカッコいい。
迷宮の片隅からゲームは始まる。迷宮の大きさは前作と同じだけど、マップはがらりと変わっているので、またマッピングが必要になるだろう。
ちなみにこのスタート地点にはチョットした秘密が...
スタート地点のすぐそばにはショップがある。ショップは迷宮内にいくつか点在していて、武器を買ったり、キズの治療ができる他、冒険に役立つ情報なんかも教えてもらえる。まずはここで装備を揃え、拠点としながら探索を進めるのがいいだろう。回復はショップでしかできないゾ。
ショップの新設は前作との大きな違いだけど、こんな荒れ果てた迷宮になんで店があるんだというのは訊かない約束だ(おい)。
モンスター出現! 前作はハイパーオリンピック式の斬新な戦闘が特徴だったけど、「II」ではオーソドックスなコマンド式戦闘に変わり、成長方式もレベル制になった。このおかげで「II」は腰を据えて遊ぶタイプのRPGになっている。
MAFILSは弱い部類の敵だけど、レベルが低いうちは装備を調えていても苦戦する。ショップでのまめな回復が生き残るコツだ。
至るところに落ちている袋には金貨が詰まっている。拾うとゴールドが増えるけど、何ゴールド入っているかは運によるところが大きい。お金を稼ぐなら袋を拾い集めるよりも、敵を倒した方が効率はいいんだ。
待ちに待ったレベルアップ! レベルが上がると各属性値が若干増えるとともに、新しい称号が授けられる。属性値上昇はランダムなので、セーブ機能を利用しながら納得いくまでレベルアップをやりなおすのが賢いやり方だ。
レベル2になると隠されていた通路が開き、別の場所へ行けるようになる。本格的な冒険の始まりだけど、このゲームはスタート地点から離れて右下に行くほど敵が強くなるので、すぐには自在に動きまわることもできない。ちょっと強い敵と遭遇するとすぐにやられてしまうので、まめなセーブをお忘れなく。
ショップで得られる情報はレベルが上がるごとに変わる。宝物のありかや謎解きのヒントといった重要な情報もあるので、教えてくれたことはちゃんと覚えておこう。
宝箱発見! 迷宮内にはいくつか宝箱が置いてあって、中には武具が入っている。普通のゲームなら喜び勇んで取ってしまうところだけど、このゲームでは新しい装備を手に入れるとそれまでの装備を捨てて持ち替えてしまうので、不用意に取ると強い装備を失うことがある。取る前には必ずセーブしておこう。
探索していると、突如見知らぬ場所に飛ばされた。迷宮内にはこうした罠もあって、うかつに踏むと強い敵のいるところに放り出されてしまう。レベルが低いときに引っかかると致命的なので、罠の位置はしっかり覚えておこう。
実はこの罠が、後半重要なことになったりして...
レベル4ぐらいになるとだいぶ自由に探索できるようになる。そろそろスタート周辺を離れ、迷宮全体に足を伸ばしてみよう。
ゲーム中盤は迷宮内に点在するショップを廻り、強力な装備を揃えていくことが中心になる。中には必ず買わなければならないものもあるゾ。どの品も最初のショップの商品より強力だけど、その分値段も張る。+3MIDDLE SHIELDに至っては2300ゴールドだ!
ショップで「五つのアイテムを見つけろ」と教えてもらった。今の段階ではピンと来ないだろうけど、迷宮を脱出する上で大事なヒントだったりする。
ンも〜、また逃げられた!
このゲームでは、敵の体力がプレイヤーの体力の半分以下になると、10分の1以下の確率で逃げ出してしまう。倒す間際まで追い詰めながら逃げられたときの悔しさといったらありゃしない。特にこのゲームは得られる経験値が少なめなので、何度も敵に逃げられると大きな損失になる。
ザコはまだいいとして、時にはボス敵さえ逃げ出すことがある。これはどうにかしてほしかったなァ。
レベル7になると「柱を探せ」という情報が得られる。「柱」とは? 想像力を働かせ、怪しいところを探してみよう。
ゲームはそろそろ終盤、脱出に必要な「五つのアイテム」を集める段階にさしかかる。
KEKEKEKE登場! ボスだけあってザコ以上に固い!
実はボスを倒すにはあるアイテムが必要となる。持たずにボスに挑むと、こんな具合にろくにダメージも与えられず、一方的にやられてしまうんだ。
件のアイテムを手に入れてから再挑戦。今度は攻撃が効いた!
有効打が繰り出せるようになったとはいえ、それでもボスは相当に強い。戦う前にはセーブをお忘れなく。勝つと新しいアイテムが手に入るゾ。
次なるボスは貝の化け物SH.SHELL。こいつもある条件を満たさない限り攻撃を受け付けないけど、順当にゲームを進めていれば、倒せるようになっているだろう。
SH.SHELLはHAMMERを持っている。HAMMERといったら送風管を壊したり、黒マントの男に殴りかかったりするのに使うけど(おい)、まぁ、このゲームでも何に使うかはだいたい見当が付くことだろう。ショップで聞いたことをよく思い出そう。
情報を元にそれっぽい場所に来てみた。見るからに怪しいところがあったけど、何の反応もない。どうやらHAMMERだけでは足りないようだ。腕っ節が自慢の盗賊もいないし、「鉄球」でもあればいいんだけど...
必要なアイテムを揃えていればホラ...こんな具合に壁が壊れてくれる。もっとも、壊れたのはここじゃないんだけどネ。
壁が崩れた現場を探す途中、ショップで気になる情報を得た。どうやら最強の兜のありかを示しているようだ...どこかにそれらしい場所はなかったか?
ようやく壁崩れの現場にたどり着く。壁が壊れて出来た通路の先には「DRAGON SLAYER」が安置されていた。これまで使っていた武器と比べて威力は落ちるけど、一度は手にしなければならない。その理由はもちろん...
3体目のボスは、RPGではおなじみのDRAGONだ。やはり例によって必要なアイテムを揃えていなければ倒せないけど、こちらも準備は万端整っている。思い切って戦おう。勝つと最強の武器、EXCALIBURが手に入れるゾ!
残る「五つのアイテム」を探しに行く。「五つのアイテム」とは、EXCALIBUR・HYPER SHIELD・HELM OF JUSTICE・FINAL ARMOR・GOLDEN GLOVEこと五つの最強装備のこと。手にするためには一定のレベルに達してなければいけないんだけど、そのレベルに達すると、ショップでありかに関するヒントを教えてくれるんだ。
ついにレベルは最高の10に。迷宮の最深部に向かうと最強の敵DARKEVILが現れた。「五つのアイテム」で身を固めていないとダメージを与えることさえ叶わない。全てを揃えてから挑め!
DARKEVILを倒してもゲームは終わらない。ひとまず傷を癒すため近場のショップに立ち寄ると、餞別なのか、新しいアイテムをくれた。何に使うんだろう?
再びDARKEVILがいた場所へ。するとさっきのアイテムが光りだし...
やった...脱出だ! エンディングデモは2曲のBGMとスタッフロール付きで、ベーマガ掲載のBASICプログラムにしては、かなり力の入ったものになっている。
シンプルな前作に対し、続編の「II」は盛りだくさんな内容だ。詰め込もうとして粗が目立つ部分はあるけれど、ベーマガの打ち込みRPGとしてはかなり頑張っているゲームだろう。「II」は作者なりに作った「DUNGEON」でないかという気がする。