「ガンダーラ」は仏教をモチーフとしたARPGだ。ガンダーラとはインダス川流域に栄えた古代インドの国の名で、ギリシアやオリエント文化の影響のもと、様々な仏教美術を生み出したことで知られる。もっとも、日本人にとってはゴダイゴの大ヒット曲「ガンダーラ」の方がなじみ深いだろう。ゴダイゴはガンダーラを夢幻の理想郷として歌い上げたが、本作はこちらの影響が強いように思われる。
何はともあれ、ルールを知らないことには始まらない。APRGらしく難しい部分はないが、他とは勝手が違う部分も多い。しっかり身につけよう。
カーソルキー | 上下左右移動 |
スペース | 剣攻撃。押しっぱなしで連射可・会話 |
SHIFT | 法力発動。MPを消費する。 |
CTRL | 祈る・しゃがみ防御 |
ESC | セーブ/ロードメニュー。フィールド上でのみ可能。 ダンジョン内では宝珠使用ボタンになる。 |
F1 | ポーズ。RETURNで解除。 |
RETURN | 確定 |
数字キー | 項目選択 |
彼こそが本作の主人公、仏陀の戦士シッタールである。旅人として聖地ガンダーラを訪ねたところ、そこで瀕死の虚空蔵菩薩と出会い、仏陀に匹敵する救済者として望みを託され、戦いに身を投じることになった。この名はお釈迦様の本名「シッダールタ」にちなんでいる。「シッタール」はデフォルトの名で、ゲーム開始時に好きな名前をつけることもできる。
手にした武器は降魔剣(ごうまのけん)。相手を殺すことなく邪心を浄化させ、仏界に送り込むという宝剣である。浄化された怪物は仏界に送られる際、帰依の礼として珠玉や食料等の供物を残していく。これが戦利品という寸法だ。手にした盾は、しゃがむことで飛来する弾を防ぐことができる。
もうひとつ、シッタールは「法力」が使える。法力を受けた敵は弱体化し、その場で動けなくなる。動けなくなった敵は通常よりも少ない手数で倒せるようになる。法力は弥勒菩薩から指輪を授かることで使えるようになるが、レベルに応じたMPを消耗する。法力は邪神ことワールドボスとの戦闘にも欠かせない。
主要操作はジョイスティックにも対応している。この場合Aボタンで攻撃。Bボタンで法力。同時押しでしゃがみ防御となる。
敵を倒すと供物とともに経験値が得られる。経験値が規定値に達するとレベルアップで、体力が300増えるとともに、攻撃力・防御力・法力の威力がそれぞれ1上がる。
HPは各世界にある「菩提樹」で回復できる。根元で祈ればたちどころに全快するが、いくらかの珠玉が必要である。また、シッタールは常時食料を消費しながら行動している。食糧が尽きたらかわりにHPが減っていく。他のARPGでは静止しているだけでHPが回復したりするものだが、本作ではそういうことはない。
戦闘や飢餓等で全てのHPを失うと死亡する。しかしそれで戦いは終わりとならない。死んでしまったら「転生輪廻」で新たな生命を受けて再開する。そのかわり経験値や珠玉等が減らされてしまうのは、同じエニックスの「ドラゴンクエスト」を彷彿させる。ペナルティを科してのリスタートを「転生」と呼ぶのが「ガンダーラ」のユニークなところであり、また、ライトユーザーへの指向がうかがえるところでもある。
ESCキーでセーブ/ロードメニューに入れる。セーブ/ロードはフィールド上ならどこでも可能である。ワープアイテムの宝珠も同メニュー上から使うようになっている(ダンジョン内ではESCを押すだけで宝珠を発動できる)。なお、メニューに入るとその都度ディスクアクセスで30秒ほど待たされる。F1キーでかけられるポーズは待ち時間なしに使えるので、一時停止にはこちらを使おう。
「ガンダーラ」はディスクアクセスが遅く、ロードのたびに20秒〜40秒ほど待たされるのは当たり前である。こうした作りの甘さが、本作がマイナーにとどまってしまった理由なのだと思う。
1 | マップ画面 | シッタールの冒険がくり広げられるところ。 緻密なグラフィックがスクロールするのが本作の売り。 |
2 | シッタール | 主人公の仏陀の戦士。 彼になりかわって冒険を進める。 |
3 | 武具 | 装備中の武具が表示される。左から宝甲・宝剣・法力の指輪。 下にあるPWは武具の強さを表す。法力の指輪は使用時にPW分のMPを消費する。 |
4 | パラメーター | シッタールの状態を示す。うちわけは以下のとおり。 LEVEL:現在のレベル。経験を積むと上がる。上がるとHPやPWが増える。 BEADS:所持している珠玉。通貨の替わりとなる。回復や買い物に必要。 FOODS:食料。体力の源。時間とともに減る。なくなるとかわりにHPが減る。 EXP:経験値。戦闘で得られる。規定値に達するとLEVELが上がる。 H.P:ヒットポイント。生命力。戦闘等でダメージを受けると減る。0になると死亡する。 M.P:マジックポイント。法石の数。法力を使うのに必要。法力を使うと減る。 |
5 | 戦利品 | 経験値と供物等、敵を倒して得られたものが表示される。 毒薬を拾ったときは効き目が切れるまでの時間がバーメーター表示される。 |
6 | 現在地 | 現在いる世界が番号で示される。枠の色も世界によって変わる。 他機種では世界の名称も併記されるが、MSX版は番号のみ。 |
1 | マップ画面 | ダンジョンや建物内部の様子が表示される。地下ではマップ表示が狭くなる。 |
2 | 位 | シッタールの仏位を表す。 ひとつ世界を解放するごとに、各世界の如来から新しい位を授かる。 |
3 | 上限値 | HPおよび持てるMP,珠玉,食料の最大値が示される。 HPはレベルアップで、そのほかは袋を買うことで上限値を上げられる。 |
4 | 所持品 | 持っているアイテムと数量が表示される。 |
毎度おなじみ、画面の見方を紹介しておこう。何よりもまず、美麗なグラフィックが目を惹く。緻密に描かれたフルカラーマップの美しさと大きなキャラクターの迫力は、同期の「イース」に決して引けをとらない。気にすべきパラメーターの数も少なくわかりやすいので、取っつきは良い方だ。戦いではいかに消耗を抑えるか、余裕を持つかが重要になる。常に状態に気を配りながら、冒険を進めよう。
現在いる世界は番号で示される。スタートとなる人間界は1だ。この数字が多い世界ほど強い敵が出現するので、おおむねこの順番に従って攻略していくことになる。この番号は回復にも関係している。菩提樹でHPを回復するごとに、ワールドナンバーx100の珠玉を消費することもよく覚えておこう。