今回はログインの「グロリアスフォース」に挑戦だ。打ち込みプログラムながら本格的なRPGで、ログインソフトウェアコンテストグランプリに輝いている。オープニングの画面から飛び出すような"FORCE"のロゴに、期待は高まる。

　まずは近所の武器屋へ。開始直後は丸腰で、最弱のSLIMEにさえ勝てないほど弱い。剣を手にする前に敵と遭遇してやられるなんてこともよくある。
　無事にたどり着ければ一安心。落ち着いて剣を買おう。安い装備を買うよりも、奮発してちょっといいBRONZE SWORDを買うのがオススメだ。

　BRONZE SWORDの威力を見よ！　MURDERERは一撃で倒せるし、SLIMEにいたっては逃げていく。コレさえあれば序盤のザコはほとんど一撃で倒せるので、展開が非常に楽になる。「グロリアスフォース」では敵に先手を取られることがない。ゆえに攻撃力を優先して上げた方が、有利に戦えるんだ。
　ところで、背景の空の色がちょくちょく変化しているのに気付いたカナ？

　洞窟で経験値稼ぎ中。BATもMAGEもBRONZE SWORDのおかげで楽勝だ。奥に見える宝箱が気になるけど、残念ながら今はまだ開けられない。
　そうこうしているうちにレベルアップ！　魔法も覚えたゾ。

　レベルが上がったので遠出してみる。洞窟の向こうには迷路のような水路が待っていた。水路にはオソロしいKRAKENが待っているので下の方に行ってみると、つきあたりに道具屋を発見。ここでは貴重な鍵やペガサスの翼が買えるゾ。

　ギャー！なんでこんなところにGOBLINが！　この直後ヘラルドはあえなく昇天。道具屋のフィールドに入ると、GOBLINやGHOSTといった強敵が現れるようになってしまう。レベルを上げるなりアイテムに頼るなり、踏み込むならそれなりの対策が必要だ。

　ロードして再開。気付けばFOODが減っていたので食料品店で買い出し中。FOODはなくなると即ゲームオーバーになる。忘れがちなので、常に残量には気をつけよう。
　冒険に食料が必要というところは「ザナドゥ」の影響だろうネ。

　鍵を手に入れ、気になっていた宝箱を開けてみる。中身はMAGICAL ROD。宝箱には貴重なアイテムが入っているが、開けるには鍵が必要だ。鍵はレベルとともに値上がりするので、必要数を早めに買いだめするのが賢いやり方だ。これも「ザナドゥ」の影響なのだろう。

　GHOSTがRALLYを唱えた！　敵には魔法を使ってくるヤツもいる。攻撃魔法は痛いし、回復魔法はうざったい。一番いいのは反撃される前に倒すこと。だからSTRを上げることが重要なんだ。

　ある洞窟に侵入。規模は小さいが、ここは強敵が出現する危険地帯。特にBIGEYEDは前半最強クラスのモンスター。今の装備ではまともに戦えない。
　ここに来る頃にはBRONZE SWORDで戦い抜くのは厳しくなっているだろう。そろそろ防具を買いそろえ、守りを固めていこう。この洞窟を攻略すれば、待望の新兵器GOLD SWORDが手に入るゾ！

　新しい剣を得て水路越えを敢行。しかしKRAKENは強力。GOLD SWORDでもろくに攻撃ができない。逃げまくってなんとか徒渉に成功したが、かなりのダメージを受けてしまった。KRAKENはこのゲーム屈指の難敵。当面は倒すことよりも、攻撃を凌ぐことを考えよう。防具を揃えておくとかなり楽になる。
　ところで大ダコや大イカは、「ザナドゥ」や「ハイドライドII」で当時のゲーマーにはおなじみの怪物だった。このKRAKENもその流れをくんでいるのだろう。

　水路を越え、新しい街にやってきた。ここには商店や宿屋はもちろん道場もある。後半はここを拠点に冒険を進めることになる。ただしこのあたりにはRED KNIGHTが多数出没する。それなりに強くなっていないと、歩き回るのは危険だ。まずは宿屋でセーブっと。

　「たのもー！」と道場の門をたたく。ここではお金と引き替えにSTRが上げられる。後半は武器を買うよりも、ここでSTRを鍛えた方が断然効率よくヘラルドを強化できる。料金はレベルに伴って上がる。お金ができたらこまめに通っておこう。

　ステータスで特訓の成果を確認中。明快なコマンドと画面はウィンドウ式GUIならでは。ドラクエに劣らぬシステムとヴィジュアルを、MSXの打ち込みプログラムで実現したことは、当時のPCゲーマーには衝撃的なことだったんだヨ。

　強くなったのでこんなところにも行ける。ジムと違って泳ぎは達者なのか、湖に入っても溺れたりHPが減るということはない。オッと、洞窟のある島を見つけたぞ。さっそく上陸してみよう。

　湖上の島は氷の洞窟。BLUE KNIGHTが多数徘徊しているが、湖を泳げる程度の強さなら、何ら苦戦はしないだろう。
　この洞窟では超重要アイテムが見つけられる。劇物なので取り扱いは慎重に！

　ただいま経験値稼ぎ中。STRを上げまくったおかげであのKRAKENはザコに成り下がり、BIGEYEDさえ逃げ出した。
　STRが高いほど戦闘が楽になるのは確かだけど、簡単に大量のSTRが買えるというフィーチャーは、ゲームとして問題アリな気もする。

　道場のおかげでかなり強くなった。町外れの双子の洞窟に向かってみる。中にいるFIRE ELEMENTは強敵だけど、どちらの洞窟にもすばらしいアイテムが眠っているぞ。

　町外れの魔法屋ではMPが上げられる。とはいえこのゲーム、魔法がそれほど便利ではないので、魔法修行は後回しのついででも構わない。こっちもレベルに応じて料金は上がる。
　道場や魔法屋でステータスを上げるというのは「ハイドライドII」が採用していたもの。「グロリアスフォース」にはこんな具合に、当時の人気作の影響がそこかしこに見られる。

　これまでになく複雑な構造のダンジョンの中心部で宝箱を発見。中身は最強の剣FIRE SWORD。さっそく装備したいところだけど、ここはちょっとガマン。それというのもプログラムの隙を利用して、上限を超えてパワーアップできる方法があるからなんだ。

　いよいよハデスの本拠地へ。最果ての洞窟が入り口だ。最強装備はそろっているかな？　食料は足りているか？　最後の戦いに行く前に用意は十分にしておこう。

　洞窟に入ったらさっきのパワーアップを実行する。とはいえやり方はカンタン、洞窟の中でFIRE SWORDを装備するだけだ。
　このゲームではSTRを上げすぎて350以上にしてしまうと、店に出入りした際350に切り下げられてしまう。上限以上に増えたSTRをムダにしたくないなら、店には出入りできない。だから最強の剣を装備するのは最後まで待った方がいいんだ。

　入り組んだ迷宮の地下は血の池地獄。ここに現れるKILLERは最強クラスの怪物だ。ただしヘラルドも相当に強くなっているなら、苦戦はしないだろう。
　むしろこのゲームでは、敵の強さよりも、高すぎるエンカウント率にウンザリさせられる。1歩ごとに出現するなんてことはザラ。ヴィジュアルがすばらしいだけに、細部の作りの甘さを残念に思う。

　ついに最深部へ。ハデスはここのどこかにいるのだが、ただでは会えない。今こそあのアイテムの出番だ！

　こいつが黄泉の王ハデスだ！　ファンタジーよりSFに出てきそうなその姿は、いかにも異世界の存在というにふさわしい。さすが黄泉の王だけあってハデスは最強。頻発してくるFLASHが厄介だ。MIRACLE DRUGを用意してから臨みたい。
　もっとも、パワーアップテクを使ってるから2撃で倒せるけどね(おい)。

　そしてエンディング。非常にあっさりしているけど、MSXの容量にこれだけ内容を詰め込めば、これが限度だったのかなという気もする。
　粗は多いけれど、ルックスのインパクトは最高。「グロリアスフォース」がMSX打ち込みプログラムでもトップクラスのRPGであることは保証するゾ！