姿 | 名称 | 特記事項 |
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ジム | 本作の主人公。バラリスの暴虐に耐えかね、単身立ち上がった勇敢な青年。 ギル、ロトのゆうしゃと並び、和製ゲーム界で3番目ぐらいに有名な鎧武者。 MSXでは2色のスプライトで描かれるのみなので、カラフルな他機種版が羨ましかったものだ。 | |
アン王女 | フェアリーランドの王女。バラリスによって三匹の妖精に姿を変えられている。 彼女を救い出すことも本作の目的。王女ではあるが王様は登場しない。 88版はもっとかわいかったが、MSXの解像度ではこれが限界だったらしい(泣) | |
フェアリー | アン王女の変身した姿。彼女らを集めることが当面の目的となるだろう。 三匹集まると何かが起こるが、それだけに謎によって隠されている。 他機種では色分けされていたが、やはりMSXテープ版ではそういうことはない(号泣) |
姿/生命力 | 名称 | 解説 |
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スライム | スライム。草原に棲む軟体動物。RPGではおなじみのキング・オブ・ザコ。 スライムがザコ敵になったのはドルアーガや本作の影響が大きい。 ゲームが始まったらまずはこいつを倒してレベルを2つ上げておこう。 | |
コボルド | 小鬼。本作最弱の敵。弱すぎるのでほとんど相手にすることはないだろう。 しかし森の中をすばしっこく歩き回っているので、けっこう邪魔だったりする。 他機種では倒しまくるとゴブリンという厄介な敵が出現した。 | |
ワスプ | 毒蜂。木をつつくと群れで出現する。早い上強いのであまり相手にしたくない敵。 そのくせ、こいつらが棲む木には謎があったりする。 出現させてしまったら倒すよりロードしてやり直した方が楽。 | |
ステージ | 吸血コウモリ。教会にいる。 そんなに強くないが、壁を無視して我が物顔で飛び回る。 群れで囲まれると大ダメージを喰らう嫌な敵。 | |
ローパー | 陸ダコ。森の迷宮に生息する。スライムの次に稼げるザコ。 一般に触手モンスターとして理解されているが、本作ではタコのようなデザインになっている。 そうなったのは、制作者内藤氏のカン違いが原因らしい。 | |
ゾンビ | 生ける屍。強いが墓場の外には出てこない。中盤はこいつで経験値を稼いでもいい。 倒すときは元祖「半キャラずらし」を使うと楽。 マイケルの「Thriller」を踊っているということにされている。 | |
ウィスプ | 火の玉。強い上壁を無視して飛び回り、ジムを袋だたきにする本作で一番イヤな敵。 特にX1版ユーザーはあまりいい思い出がないらしい。 しかし重要な宝を守っているので、イヤでも相手にせざるを得なかったりする。 | |
レディアーマー | 女親衛隊。兵士系キャラでは最も弱いが、そこそこ強いことに変わりはない。 地下迷宮にゴールドアーマーと入り交じって出現する。 連続で倒すといいことがあるが、それがけっこう大変だったりして。 | |
ゴールドアーマー | 金色の兵士。狭い地下迷宮に出現するので苦戦は必至。 その強さゆえか、重要な宝をいくつか守っている。 よく見るとひそかに左利き。 | |
ハイパーローパー | 黒い陸ダコ。後半になると草原に出現し暴れ回る。 スライムを倒すとかわりに出現するのでスライムの亡霊とも囁かれる。 しかしスライム同様絶好のザコ。こいつで最高レベルまで上げるべし。 | |
ウィザード | 魔法使い。火の玉を投げてくる。妖精を捕らえているというもっぱらの噂。 88版ではスタミナ切れを起こすらしいが、MSX版ではよくわからなかった。 ある意味本作のプレイヤーが誰しも悩まされた相手。 | |
ヴァンパイア | 吸血鬼。ステージを従え教会を徘徊している。 あるアイテムがないと倒せないが、それは難なく手に入れられるので問題はない。 それよりも気まぐれな移動パターンを読む方が厄介だと思う。 | |
スコーピオン | 大サソリ。砂漠に大量に出現する。動きこそ鈍いが攻撃力が高い。 こいつで経験値を稼ぐべしとする攻略方法もあるようだが、 砂漠でこいつを相手にするのは効率的でないのであまり勧めない。 | |
イール | 人食いウナギ。いつもは水路に潜って泳いでいるが、ジムを見つけると襲ってくる。 水路内を移動するときはなるべく遭遇しないようにしたい強敵。 ウナギが敵になるという発想が妙に名古屋らしい。 | |
グリーンアーマー | バラリス近衛兵。バラリス城を守る精鋭の兵士。 バラリス戦前にこいつにライフを削られないよう気をつけよう。 他機種ではブラックアーマーなのだが、見やすさの都合か、MSXでは緑になっている。 | |
スケルトン | ガイコツ騎士。兵士系では最強の怪物。戦えば大ダメージ必至の難敵。 グリーンアーマーとともにバラリス城の護衛にあたっている。 できれば相手にせず巧く捲いてしまいたい。 |
解説でも触れたが、オリジナルの88版等では、コボルドやスライムといった弱い相手を倒し続けるとゴブリンという怪物が出現する。しかしMSX版では容量かスプライトパターン制限の都合か省略されているので、幸か不幸か、心置きなく経験値稼ぎができるようになった。
MSXは当時のパソコンでは性能が劣る方だったため、移植に際しこうした省略や変更をされるのは当たり前のことだった。もっともこうした事情ゆえ、MSX版「グラディウス」シリーズや「スーパーレイドック」のような、名移植・名アレンジが生まれたことも、特筆しておこう。
姿/生命力 | 名称 | 解説 |
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ドラゴン | 大空魔竜。バラリス・スライムと並んでハイドライドを代表する怪物。 バラリス城の門番。最初に見たときはどうやれば倒せるか考えてしまうだろう。 倒すのもさることながら、こいつの居場所に行けたときの感動は忘れられない。 | |
バラリス | バラリス。伝説最強最悪の悪魔。フェアリーランドの平和を奪った張本人。 3匹のフェアリーと3つの宝石がない限り倒すことはできないが、倒し方は非常に地味。 こいつを倒してフェアリーランドに平和を取り戻そう! |
ゴブリン同様、MSXではオクトパスというデカキャラが省略されている。FM-7版以外の機種では無理して倒す必要のない怪物で、出現しない方が楽にクリアできることに違いはないのだが、やはり省略されるのは悔しいものがあった。ちなみにオクトパスはMSX2版でも省略されている。
さておき、本作のデカキャラはいずれもザコキャラとともに出現する。ボスよりもむしろ、まとわりついてくるザコキャラの方が煩わしいので、巧く避けてデカキャラだけを狙おう。
怪物 | LV1 | LV3 | LV5 | LV7 | LV9 |
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スライム | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
コボルド | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ワスプ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
スタージ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ローパー | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
ゾンビ | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 |
ウィスプ | 7 | 3 | 1 | 0 | 0 |
レディアーマー | 5 | 1 | 0 | 0 | 0 |
ゴールドアーマー | 5 | 1 | 0 | 0 | 0 |
H.ローパー | - | - | 2 | 1 | 0 |
ウィザード | 10 | 2 | 1 | 0 | 0 |
ヴァンパイア | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 |
スコーピオン | 5 | 2 | 1 | 0 | 0 |
イール | 50 | 10 | 2 | 1 | 0 |
グリーンアーマー | 10 | 5 | 2 | 1 | 0 |
スケルトン | 10 | 5 | 2 | 1 | 0 |
ドラゴン | 100 | 50 | 21 | 10 | 5 |
バラリス | - | 50 | 20 | 20 | 20 |
レベルが上がるほど有利になるのはCRPGの常識だが、本作でもそれは同じで、「キャラクターを育てる楽しさ」は、制作者が謳ったARPG三本柱の一つとなっている。成長するほどジムは自由に動けるようになる。レベル3あればクリア可能だが、最高レベルまで上げた方が楽に解けることは言うまでもない。
表はレベルに応じて怪物から得られる経験値を示したものである。ご覧のとおり、ジムのレベルが上がるほど、得られる経験値は少なくなっていく。レベルに応じて、最も効率よく経験値が稼げる怪物を相手にするのが本作攻略の近道だろう。
レベルに応じて得られる経験値が逓減し、より強い敵を相手に経験値稼ぎを促す方式は、現在多くのCRPGが採用するところだが、ARPGの始祖となる作品で既に導入されていたことは興味深い。ただし経験値稼ぎは単純作業になりやすく、後に凝った物語を追っていく作品が主流になってくると、ゲームの進行を妨げるものとして問題視されることにもなった。