Written by 本名荒井
ついにチャレオゲに「ゼータ2000」が登場! MSX初期を代表する伝説的RPGだ。カセットテープ専用なので、まずはロードすることからゲームは始まる。テープ版ソフトはロードで5分近く待つのは当たり前だった。ワクワクしながらロード完了を待つ高揚感は、テープならではのものだったんだヨ。
長いロードとタイトル画面を経ていよいよゲーム開始。プレイヤーは目的だけを与えられ、NEOとともにデストラクション・ポイントNo1に放りこまれる。この基地のどこかに潜んでいるゼータ2000を止めることが、本作の目的だ。
前後に動くとマップがスムーズにスクロールする。MSXでこれだけのスクロールをするのはかなりの技で、動いているだけでも気持ちいい。ただしこのためか視点切替えが独特で、迷いやすくなっている。
敵出現! 行く手にロボット「ガイ」が立ちはだかる。排除しない限り先には進めなさそうだ。本作は戦闘が非常に難しく、最弱の敵にさえ大苦戦する。難しいけれど、なんとかしない限りゼータ2000は倒せない。「ヒット&セーブ」を駆使して戦おう。
本作は固定遭遇式だ。一度倒した敵は同じところに出現しなくなる。戦闘はキツいけど、倒せば倒すほど、探索は楽になっていくんだ。
扉を開け、ある小部屋に入ると、TORCH LIGHTがあった。部屋の中を照らすアイテムで、これがなければ他の全てのアイテムが手に入れられない。始まったら速攻で取りに行こう。
次に見つかったのはMAP。手に入れると右上にNEOの現在地が表示されるようになる。表示されるマップは不完全なものだけど、あるとないでは大違い。これをコンパス代わりにして詳細なマップを作ると、グンとゲームが進めやすくなる。LIGHTを取ったらすぐ取りに行こう。
またある部屋でIDカード発見! IDカードは全部で4枚あって、それぞれ対応する色のドアを開けられる。これなくしては行けないところだらけなので、早々に拾っておこう。
地雷原突破中。基地には歩くだけでパワーが減る通路があちこちにある。グズグズしていると命取りになるから、さっさと通り抜けよう。斜め移動や幅寄せを活用すると効果的だ。
1階は3x3の9区画からなる。LIGHT・MAP・ID黄色をそろえたら北西の区画を目指そう。入口に黄色のドアがあるけれど、IDカードがあるから無問題。
北西の区画で見慣れない色のドアを発見。近づいてみると...
ドアの先には蛇口「スーパーアクア」があった。したたり落ちる水を浴びるとパワーが回復!
この部屋では無制限にパワーを回復できる。回復手段がごくごく限られている「ゼータ2000」では、非常に貴重な存在だ。ゲーム序盤はここにたどり着くことを目標にするといいだろう。拠点を確保したところで、いよいよ本格的な探索に乗りだそう。
スーパーアクアの部屋を中心にアイテムを集めていく。サイキックビームを撃つのに必要なBEAM-PACKは相当な数が必要となるので、念入りに捜し回ろう。肉弾戦がキツいので手に入れたらすぐに使いたくなるけれど、ぐっと我慢して蓄えておくと後半が楽になる。BEAM-PACKの一滴血の一滴!
こちらはパワーを回復させるWATER-PACK。アイテムはだいたい袋小路の小部屋に置いてあることが多い。マップを見ながらそれらしいところを廻り、どんどん拾い集めていこう。
「切り返し」テクを使えば、出現するはずの敵をキャンセルして先へ進める。使える場所は限られているが、活用すると探索が楽になるゾ。
SHIELDは敵の攻撃や地雷のダメージを全て無効化してくれる便利アイテム。しかし長く保たないのが弱点だ。使いどころはよく考えよう。
パワーに任せて北区画の地雷回廊を突き進む。さっきSHIELDを拾っているけれど、スーパーアクアに近いここで使うのはもったいない。パワーが減ったら無理せず回復に戻ろう。
1階ではできるだけアイテムを使わないように心がけよう。深部に行くほどアイテムは集めづらくなる。廻りやすい1階で無駄遣いしてしまうと、後々苦労することになるからだ。
ある部屋にはFLOPPY DISKが置かれてあった。だいたいこの手のゲームでは、フロッピーは重要アイテムと相場が決まっているから、当然拾っておこう。
それにしてもこの頃は、32世紀の未来でも、まだ3.5インチFDが使われていると思ったんだろうなぁ。
FUEL-PACK発見。名前のとおり、燃料を増やすアイテムだ。どんなふうに役立つかは、あとになってのお楽しみ。
コンピューターが置かれている部屋もある。期待してさっき見つけたFLOPPYを使ってみると...どうしようもないメッセージが表示されるだけだった。
しかし全てのFLOPPYがこうだと思うなかれ。集めるのをサボると後々...
北側の6区画を探索した結果、これだけのアイテムを集めることができた。これぐらい集まったら、そろそろ先へ行く準備を始めよう。
北西から南西区画に至る長い通路には、これまで見たこともない強敵が続けざまに現れる。切り返しも使えないので一度踏み込んだら逃げ場はなく、突破する以外に道はない。心してかかれ!
南西区画で不思議なアイテムを見つけた。一見何であるかは見当も付かないが、「非常に重要な持ち物」として表示されるほどのものだから、確実に手に入れておこう。他に南西区画では、もう一つ重要アイテムが見つかるゾ。
この部屋には車が隠されていた。乗れば敵や地雷を無視して高速移動できる。乗りこなすことができれば、大きな手助けとなってくれるだろう。この車には「ゼータザッパー」という名がある。
ただし燃料はちょっぴりしか入っておらず、燃費もすこぶる悪い。そこで必要になるのがFUEL-PACKなんだ。
炎を噴いて疾走するザッパーの前に、緑のドアが立ちふさがる。この先には長い地雷回廊が続く。越えたらもう後戻りはできず、スーパーアクアに帰ることもできない。準備は万全か?
南区画の地雷回廊の途中にも、アイテムがいくつか落ちている。残り燃料が気になるけれど、どれも重要なものばかり。必ず寄り道し、漏らさず拾い集めよう。
かろうじて地雷原を乗り越えたところでガス欠。ザッパーを降り歩き回ると、また新たな敵が現れた! 敵は次第に強力になり、肉弾戦も大変になってくる。そろそろ状況に応じて、ビームを援用してもよいだろう。
このあたりでも、回復アイテムをいくつか集められる。しっかり拾っておこう。
再びゼータザッパーで先を急ぐ。ザッパーは2台存在するが、ガス欠になるまでの乗り捨てで、基本的には1階でしか利用できない。FUEL-PACKもここで使い切るのが賢い乗り方だ。燃料があるうちに、できるだけ先に進もう。
乗っているときは「斜め移動」を活用すると、少しだけ燃費を抑えられる。はやりのエコドライブってヤツだね(違う)。
ようやく1階の最深部にやってきた。紫のドアはエレベーター。地下につながっているが、開けるためにはIDカードが必要だ。ここまで来てIDがないなんてことのないように! この時点でアイテムが足りないようなら、残念ながら最初からやり直すしかないゾ。
ここが地下1階だ! B1Fは南北2区画からなり、9区画あった1階からはだいぶ狭くなっている。しかし敵の強さや罠の陰険さは1階以上で、歩き回るのはなかなか大変だ。
この階でやるべきことは、二つの重要アイテムを集めること。回復アイテムもいくつか手に入るが、浪費は禁物だ。
敵こそ強いがB1Fは分岐が多いので、比較的切り返しがやりやすいのが救い。後退で逃げ回れば、余計な戦闘をだいぶ回避できる。飽くまで目的はゼータ2000の停止。そこまでたどり着く前に、力尽きないように!
重要アイテムのひとつはFLOPPY。実はFLOPPYは各ディスクに固有の効果が与えられているのではなく、使った枚数によって特定の効果が現れるようになっている。全てのFLOPPYを使ったとき、何かが起こる!
B1Fの南区画には地雷地帯が広がる。その先にはWATER-PACKやBEAM-PACKがいくつか落ちているが、コストに見合う数でもない。SHIELDに余裕があるのなら取りに行ってもよかろうが、十分に回復アイテムが揃っているならば、あえて取りに行かないのも賢い選択だ。
SHIELD使用中。ザッパーに乗れないB1Fにおいては、SHIELDに頼る場面も出てくるだろう。歩く分にはまずまず保ってくれるが、敵と戦うとあっという間に効果が切れてしまう。SHIELDは飽くまで探索用。戦闘に使うのは得策ではないんだ。
「EXPLOSIVE」。見るからに重要そうなこのアイテムは「爆弾」で、ご予想どおりの使い方をする。予想どおりにいけばいいんだけど...
B1Fの探索もあらかた終了。節約に節約を重ねた結果、20個以上のBEAM-PACKとWATER-PACKが集まった。これくらいあれば安心して先に進めるけど、ちょっと多すぎたカナ?
そしてとうとうやってきた地下2階。明滅を繰り返す壁が、いかにも中枢部が近いことを感じさせる。目指すゼータ2000はこの階のどこかにあるが、そう簡単にはたどり着けないゾ。
サイキックビーム発射! ビームは一撃で大ダメージを与えられる必殺技だ。その威力は肉弾戦の比ではないが、エナジーを消費する。
エナジーを回復できるBEAM-PACKは数に限りがあるため、無駄遣いができない。だからBEAM-PACKをうまくやりくりすることが、「ゼータ2000」ではとても大事なことになるんだ。
B2Fには水色のロボット「ゼム」が多数出現する。最強のパワーとスピードを誇る難敵だが、B2Fは切り返しがやりづらいため、どうしても強行突破せざるを得ない。BEAM-PACKを節約していたのは、ひとえにこいつらを蹴散らすため。これまで我慢してきた分、思う存分撃ちまくれ!
FLOPPYが揃っていれば、敵の機能を止めることもできる。遭遇した敵が攻撃してこなくなるというスグレモノだ。一定時間しか保たないが、その間は戦闘がかなり楽になる。効果のあるうちに、敵をできるだけ排除してしまおう。
B2Fにも重要アイテムが隠されている。激戦続きで見落としそうになるけれど、必ず手に入れておこう。
しかしこの不思議な部品...いったい何に使うんだろう?
一見ただのコンピュータールーム。他のコンピューターと同じようでいて、どこかがちょっと違う。このちょっとの違いが、実は大事なことだったりして...
見るからに禍々しい赤いドア。IDカードは全て手にしたけれど、その中に赤はない。「せっかくだから」で入れるようなものではないらしい。開けるためにはIDカード以外のものが必要なようだ。
ここまで順調に進めてきたのなら...鍵はすでに君の手の中だ!
ついに到達! これが最終攻撃目標ゼータ2000だ! 人類を滅亡寸前まで追い込んだわりに、見た目は意外と小さい。これだったら簡単に破壊できそうだと、さっそく「爆破」を試みたが...
「そして1年後…ゼータ2000は動きだした。」
唖然...破壊したはずなのに...ゼータ2000は生きていた! やはり人類を脅かす「デストラクションポイント」。破壊して止まるようなヤワなものではなかった。壊すだけではダメなのか? めげずに再挑戦だ!
!? この画面は...
あえてノーコメント。ここから先は各自考えて欲しい。
そして今度こそエンディングへ。断末魔を上げるゼータ2000。明かされる衝撃の事実。「デストラクションポイントNo1」は、ついにその機能を停止した。
ゲームとしては問題点も多いけど、手探りで解き明かしていく楽しさ、攻略法を編み出す面白さ、難題を打ち砕く痛快さ、そしてクリアの達成感はかなりのもの。とてもやりごたえのある「ゼータ2000」。優しいゲームに飽きた方、挑戦してみてはいかが?