カーソル | 主人公およびカーソルの移動。 フィールド画面では主人公を、ウィンドウ上ではカーソルを動かす。 斜め移動は不可。他には数値の増減に使ったりする。 |
スペース | 攻撃/防御モード切り替えおよび地下迷宮への出入り。決定。 本作では押すたびに攻防が切り替わるトグル式になった。 ウィンドウ上では決定キーとなる。 |
リターン | マルチウィンドウメニューを開く。キャンセル。 本作では主立ったコマンドはウィンドウ上から実行する。 キャンセルキーとしても機能する。 |
0 | 会話モードに切り替える。 0キーなのは他機種版がテンキーで操作していた名残。 もう一度押すかスペースキーで解除。 |
F1〜F5 | 魔法を使う。 ファンクションキーにはそれぞれ魔法が割り振られている。 攻防モードによって異なる魔法が発動する。 |
D | 選んだアイテムを捨てる。アイテムディスプレイでのみ使用可。 一部アイテムは捨てると何でも屋で買い戻せるが、 多くは二度と拾えないので、捨てるときは注意しよう。 |
Y/N | 承諾/拒否。YesかNoで答えを求められた時に使う。 実はそれぞれスペース/リターンと同じ機能が与えられている。 ゆえにスペース/リターンでも代用可。 |
エスケープ | 一時停止。ゲームを一時中断する。 中断中はモード表示欄に「PAUSE」と表示される。 もう一度押すとゲーム再開。 |
セレクト | 画面切り換え方式変更。 MSX版ではスクロール切り換えと瞬間切り換えが選べる。 押すごとに切り替わるので、好みと場所に応じて選ぼう。 |
前作からさらなる進化を遂げた「ハイドライドII」。より本格的なRPGを志向してゲームシステムも格段に強化されており、その分コマンドが増えた。そこで本作ではウィンドウ式のメニューを採用し、繁雑になりがちなコマンド入力の円滑化を図っている。また、魔法や会話といった新要素に対応して、専用のキーが新たに設定された。表にするとややこしいが、遊ぶうちに感覚的に覚えられる。前作同様、ジョイスティックでの操作にも対応しているが、ジョイスティックのみでは会話モード切り換えや魔法使用ができないので、基本的にキーボードで遊ぶことを前提としたキー設定になっている。
戦闘は前作同様のモード切替による体当たり戦闘だが、さらに会話モードが新設され、体当たりで話をすることもできるようになった。今となってはお約束の方式だが、「ハイドライドII」はARPGではそうした会話を実現した初の作品で、後続の作品群に影響を与えることになった。会話モードへの切り換えには、0キーを割りあてている。当時のホビーパソコン向けのゲームでは、使いづらいカーソルキーの替わり、テンキーの8246を上下左右移動に割りあてることが多かった。そこで移動中でもすぐに押せる位置にあって、さらに攻防モード切り換えボタンと混同することがないキーということで、テンキーの0が採用されている。今のユーザーにとっては突飛な設定に見えるかも知れないが、そこには当時ならではの工夫があったというわけだ。
1 | マップ画面 | 見下ろし視点で現在地を表示。 MSX版では画面切り換え方式が選べる。 |
2 | 主人公 | プレイヤーの分身こと本作の主人公。 装備に応じてグラフィックが変わる。 |
3 | インフォメーションウィンドウ | 状況説明等のメッセージが随時表示される。 MSX版のみのもので、他機種版にはない。 |
4 | LIFEメーター | 生命力。緑の棒グラフ。なくなるとゲームオーバー。 平地等で静止する他、魔法・薬等で回復可。 |
5 | STRメーター | 腕力。同じく水色。攻撃の基本となる力。 前作と異なり、有料の修行で上げる必要がある。 |
6 | MAGICメーター | 魔力。同じく青。魔法を使うのに必要な力。 魔法を使うと消耗するが、常時自然回復する。 |
7 | FORTHメーター | 精神力。数値によって赤・黄・緑に変化。 心の状態を示し、高さによって様々な影響を及ぼす。 |
8 | EXPメーター | 経験値。同じく黄。強さと倒した敵に応じて増加。 一定値に達するとレベルが上がる。 |
9 | ステータスウィンドウ | 怪物のステータスや各種情報を表示する。 拾ったアイテム等もここに表示される。 |
10 | モード表示欄 | 現在のモードを表示する。 トグル式なので、モードには常に注意を払おう。 |
前作で好評だったグラフィカルなステータス表示は、IIでも健在だ。IIでは「HYDLIDE」のタイトルロゴが消え、かわりに新しい属性値が表示されるようになった。
表示すべき情報が増えたため、必要な情報を画面上に効率よく配置するため苦心したことは、内藤さんの制作秘話に伺える。LIFEやEXPの縮尺表示機能も、苦心の結果のひとつだろう。
本作ではマルチウィンドウシステム導入にともない、アイテム表示欄がなくなった。そのため他機種はマップ画面が少し広くなっているが、解像度やドット比率の違いゆえか、MSX版は逆に若干狭くなっている。そのかわり、空いた下段のスペースをメッセージ表示用にあてており、これがMSX版ゲーム画面の大きな特徴となっている。
先述のとおり、本作では入力簡便化のため、マルチウィンドウシステムを採用している。各種コマンドは随時ウィンドウを呼び出し、そこから実行するというものだ。コマンドは大きく三種類、魔法やシステム設定に関するもの、アイテムを操作するもの、そしてプレイヤーの状態を見るものとに分けられる。繁雑になりがちなコマンド操作をいかにわかりやすく、使いやすくするかは、アクティブRPGの進化形を謳う「ハイドライドII」において、内藤さんもだいぶ気を遣ったようだ。その甲斐あって、本作では様々な操作を簡単かつ直感的に実行できるようになっている。今でこそこうしたウィンドウシステムは当たり前になっているが、本作はそのはしりとも言える。
「マルチウィンドウ」とは称しているが、プログラム的にはウィンドウが表示される領域のVRAMデータを待避していないので、厳密にはマルチウィンドウ風のマン・マシン・インターフェースと言った方が的確だったりする。しかしMacintoshはもちろんWindowsでさえ一部のマニアのものだった時代、「ハイドライドII」の「マルチウィンドウ」は、パソコンゲーマーにとって十分新鮮で未来を感じさせるものであり、前作から格段の進化を遂げたことを、強く印象づけたのだ。
アイテムディスプレイを開く。アイテムの装備や使用はもちろん、所持金もここで確認できる。
アイテムはアイコンで表示される。使ったり装備から外す場合は、使いたい/外したいアイテムにカーソルを合わせ、スペースを押す。アイコン脇の数字は所持数。合計10個まで持てる。装備中のものは赤色の数字で示される。ついでに所持金の上限額は50000GOLD。
ステータスディスプレイを開く。プレイヤーの状態が見られる。詳細は後述。
ウィンドウを閉じてゲームに戻る。