ついに現れましたよ救世主が!〜主人公の紹介

心の汚れていない少年...?

ハイドライドIIマイキャラ

 彼こそ本作の主人公、人間の世界から来た少年だ。ストーリーによれば、神様によって人間界からフェアリーランドに送り込まれたことになってるが、いきなり救世主の役目を押しつけられたわけだから、迷惑極まりないことではある。さておき、プレイヤーは自分の分身として彼をフェアリーランドに送り込み、冒険を進めていくというわけだ。
 ゲームを始める前に、まずはその分身を生みだそう。スタートメニューから「CHARACTERをつくる。」を選ぶと、マイキャラを作ることができる。名前を入力し、パラメーターの初期値を決める。名前は15文字までで、MSX版ではアルファベットの大文字・ひらがな・数字が使える。パラメーターは30ポイントが与えられるので、任意にLIFE・STR・MAGICに振り分けよう。

ハイドライドIIキャラクター作成画面

 キャラを作ったらさっそく冒険を始めたいところだけど、まずは状態を確認しよう。「CHARACTERをみる。」を選べば、S-RAM上にあるマイキャラの状態が見られる。さっき作ったキャラを見ると、ステータスが作成時と若干異なっていることに気付くだろう。それは決定した時点で、割り振った30ポイントとは別にボーナスポイントが加算されるからで、作成時よりも各属性値が少し高くなる。納得いくまでキャラ作成を続けよう。ちなみにSTRやMAGICが0のキャラを作ると、その時点で「はまち!」確定だ。
 MSX版では最大4体のキャラクターが作れる。不要なキャラを「CHARACTERをけす。」で抹消すれば、また新しいキャラが作れるようになる。ただし一度消したキャラは二度と復活できないので、消す際は細心の注意を払おう。
 そして納得のいくキャラができたら、「GAME START」で冒険に出るキャラを選び、いよいよゲームを始めよう。セーブ済みのキャラなら最後にセーブしたところから、新しいキャラなら2000GOLDのみを持った状態で森の街からゲームが始まる。スタート時は丸腰だが、装備を調えていくごとに、外見は様々に変化していく。「邪悪な意識」を倒すための、長い旅の始まりだ。

ハイドライドIIマイキャラ着替えパターン
主人公二十四面相。当時、装備に応じて異なるパターンを用意するほどグラフィックに凝ったゲームは稀だった。


ステータスの見方

ハイドライドIIステータス画面

NAME

マイキャラの名前。作成時に15文字以内で任意に付けられる。

LIFE

最大生命力。打たれ強さを表す。レベルが上がると初期値と同程度の割合で増加する。本作では成長すると最大値が100を越えるため、バーメーターの表示倍率が変えられるようになっている。

STR

腕力。直接攻撃の基本となる数値。寺院で修行することによって増加する。

MAGIC

最大魔力。多いほど何度も魔法が使える。魔法使いの館でGOLDと引き替えに上げられる。

EXPER

経験値。怪物を倒すことで増加し、一定の値に達するとレベルが上がる。レベルアップに必要な経験値は、レベルが高くなるほど上がっていく。LIFE同様最大値が100を越えるため、表示倍率変更可。

LEVEL

レベル。成長度。最高は20。レベルアップで上がるのは最大生命力とA.C.のみ。

A.P

アタックポイント。攻撃力。高いほど多くのダメージが与えられる。腕力に剣の威力+αを足した数値。SLEEPの魔法を受けると減少する。

A.C

アーマークラス。防御力。高いほど敵からのダメージを回避したり緩和できる。防具を装備すると上昇するが、レベルアップやアイテムでも若干増加する。CLOUDの魔法を受けると減少する。

M.P

マジックポイント。魔法の威力。高いほど攻撃魔法の威力が上がる。魔力に杖の力+αを足した数値。

FORTH

精神力。名前はFORCEの綴り間違いか、四番目の属性値に由来すると思われる。数値の大きさによってキャラの善悪が決まる。0〜29が悪(EVIL)、30〜69が普通(NORMAL)、70〜100が善(JUSTICE)。善悪に応じて会話の内容が変わったり、商店への出入りが制限されたりといった変化がある。邪悪な怪物を倒すと上昇し、善良な住人を倒したりすると下がる。TRPG等の影響か、当時のCRPGには、善悪を示すパラメーターを盛り込むものが多かった。

CONDITION

マイキャラの状態。ダメージ量や被害に応じて以下のように変わる。

FLOOR

現在地。マイキャラがいる階層をおおざっぱに示す。

MAGNIFICATION

バーメーター倍率。生命力と経験値バーメーターの縮尺率を、等倍・1/2・1/4・1/8で任意に変えられる。本作では最大生命力や経験値の上限値が100を越えるため、従来の表示方法では目盛を振り切ってしまう。そこでこのような方式を考えたものと思われる。


主人公の鍛え方

ハイドライドII名物ボクシングゲーム 魔法使いの館

 「ハイドライドII」は、一風変わった成長方式を導入している。他のCRPGでは、レベルアップすると腕力や魔力も上昇するのが当たり前だが、本作ではいっさい上昇しない。そこでどうするかというと、専門の施設で修行して、これら能力を上げるのだ。腕力は森の街の寺院、魔力は砂漠の街の魔法使いの館でそれぞれ獲得できるが、どちらも有料で、相応の対価を支払わなければならない。
 寺院での修行とは、ボクシングのミニゲームだ。勝てば初期値の分だけ腕力が上昇する。1回3000GOLD必要だが、勝てば無料で連戦可能で、勝つごとに初期値の分だけ、また腕力が上昇する。ただし相手は回を追うごとに強くなり、負ければそれまで獲得した腕力が4分の1ほどに減らされてしまう。2連勝以上して修行を終えると、レベルを上げるまで次の修行ができなくなる。レベルと腕力を比較して、修行の可否が決まるようだ。
 魔力はもっと簡単で、魔法使いにお金を払うだけでよい。お金さえ払えば、初期値の2倍ほど、最大魔力が上がる。ただし基本料金は回を追うごとにどんどんつり上がり、さらに話しかけるたび100GOLDの範囲内で変化する。少しでも安い時を狙って、教えてもらうとよいだろう。なお、基本料金はキャラの魔力に比例するので、初期値が高いほど、料金も高くなる。
 どちらも100を越えるまでは教えてもらえるが、100を越えると皆伝となるのか、それ以上教えてくれなくなる。

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