Written by 本名荒井
チャレオゲが帰って来た! 今回は知る人ぞ知るマイナータイトル「ハパザード」。九州のBam!ネットプロデュース、パソコン通信「ザ・リンクス」発祥のRPGだ。80年代末期にダウンロード配信されていたので、時代を先取りしていたとも言える。手を加えないMSXデフォルトのフォントが、いかにも手作りゲームなかんじだなぁ。
ニューゲームを選ぶとプロローグが始まる。いくつかの一枚絵で、主人公が旅に出ることになったいきさつが語られる。当時は「イース」以来のストーリー重視ゲームが人気を博した頃で、ビジュアルデモに凝る作品が多かった。MSX2ならこの手のデモはお手のもの。それにしてもバムネッ島って(おい)。
冒険は島の片隅ヒーラの街からはじまる。ここで旅支度を整えよう。武器や薬はもちろん、情報も仕入れられる。げんきを回復する宿屋もあるぞ。
まず装備を揃えるのはRPGのセオリー。ヒーラのよろず屋の屋号はその名も「キンノスケ」(おい)。売られているのは「さびたナイフ」に「ヨロヨロイ」などなど、ユニークな名前のものばかり。名前は妙ちくりんだけどふつうに使えるものなので、安心して買っておこう。
それにしても「錆びたナイフ」なんて、1980年代でさえ中高生はあんまり知らなかったゾ?
情報屋に立ち寄ると、役立ちそうな情報を教えてくれる。災いと関係のある「悪魔の穴」について、神殿のジジイが何か知っているらしい。とりあえず会いに行くのがよさそうだ。
街を出るとさっそく魔物が現れた! ヒーラの周辺には弱いヤツしか現れないが、それでも旅に出たばかりの主人公には大きな脅威だ。その中でもヒトツメレオンは戦いやすいので、まずはこいつを狩るのがよいだろう。
「ヒトツメレオン退治ならオレに任せろーッ!!」 変なガイジンの乱入にポカーンとしていると、かわりに攻撃して魔物を倒してしまった。ガイジンは戦闘中出し抜けに現れては大ダメージを与えて去っていく。「会心の一撃」のシャレだけど、自分に攻撃してくることもあるので油断がならない。バツグンのインパクトと存在感で、「ハパザード」のシンボルだと言えないこともない。
「さあ、今日もどんどん死を招いちゃおうかな」 序盤の強敵シをマネキ! ヒーラ付近の魔物ではげんきと攻撃力が最も高く、主人公が弱いうちは名前の通りに死を招きかねない危険な敵だ。
全編を通じて、登場する魔物は強めである。敵わないと思ったら迷わず逃げるべし! 自分より弱いヤツで稼ぐのはRPGの定石だ。成長すれば、強いヤツもおいおい倒せるようになる。
ヒーラの隣でセーブする。いろいろなところに行きたいけれど、れべるが上がるまで遠出は禁物。その上「ハパザード」は要所要所に「初見殺し」のようなトラップが仕掛けられているので、こまめにセーブしておくに越したことはない。臆病すぎるほど慎重な行動が、生存率を上げてくれるんだ。
れべるが上がったので噂の神殿に行ってみた。「悪魔の穴」については何も聞けなかったがそのかわり、3つの玉の伝説を教えてくれた。どうやらこれを集めろということらしい。ところでストーリー上重要な「悪魔の穴」だが、作中で言及されることがほとんどない。こうしたところが素人っぽいなぁ。
森の中でいかにも怪しいところを見つけた。あしもとを調べてみると「ぎんのてんし」発見! これはやはり、あの国民的人気者のアレなのか? 銀ということは、当然金もあるということなのか? 五つ集めるとカンヅメか何かでももらえるのだろうか? クエックエックエッ。
何かないかとまた調べる。たいがいは何も見つからないことが多いけど、ランダムでさまざまな反応が返ってくる。運が悪いと転んでしまうこともある。ちなみに「転んだときの○倍は痛い!」というメッセージのとおり、転んで受けるダメージは1。律儀だな(笑)。
れべる3にもなれば、安心してヒーラから離れられるようになる。というわけで島の東にあるセチーフの街へやってきた。周辺にはこれまでよりもさらに強い魔物がうろついている。到着したらさっそく武器を買い換えたい。
隣のタリア城では異変が! 押し入った怪物に女の子が襲われている。勇んで挑めば待っているのはモンスターとの二連戦。チョピとかいう前座はあっけなく倒せたけど、続くシのクマのあまりの強さにあえなく敗北。どうやらここに来るのはまだ早そうだ...