「このゲームはいろいろなテクニックを使わないとかなり苦戦する」とは、取説に載っている製作者さんのことばである。ゲームシステムは至ってシンプルながら、「幽霊君」では様々な技が使える。ここではそんな技をあれこれ紹介しよう。前に説明したやつも混じってるのはご勘弁を。
連鎖アタックで16倍達成! 連鎖を意識してバックアタックを使うと、得点もちょっとだけ多く稼げる。
バックアタックではね飛ばした敵が別の敵にぶつかると、その敵も巻き添えを食って飛ばされる。これを利用すると、横一直線上にいる敵を連鎖的に倒すことができる。特に狭いところに敵が密集した場合に有効なテクニックだ。この場合2匹目以降の得点に倍率がかかり、最大16倍になる。
戻ってくるおちょコ玉に敵が突っ込んだ例。ヨーヨーのようなおちょコ玉の習性は、逃げながら戦うという戦法を可能にする。
取説では「飛んで帰ってくる『おちょコ玉』が敵をやっつけちゃうぞ技」と呼ばれている。おちょコ玉は幽霊君から離れている間は攻撃判定があるので、往路ばかりか復路で敵にぶつけてもダメージを与えられる。
おちょコ玉には幽霊君がいる場所に戻ってくる習性がある。これを利用すれば、帰ってくるおちょコ玉を誘導し、敵に当てることも可能である。また、通常以上にリーチを伸ばすこともできる。狙って使うのは難しいが、知っておいて損はない技だろう。
画像はさっきの続き。戻ってくるおちょコ玉をこちらから迎えに行き再び発射可能に。さぁ、次の攻撃だ!
飛んでいる最中のおちょコ玉を拾うと、手元に戻って再び発射可能状態になる。あさっての方向に撃ってしまって戻ってくるのが待てないときなど、おちょコ玉の弱点である隙の大きさをカバーする際、わりと使えるテクニック。
壁越しバックアタックで一網打尽。安全でバックアタックも節約できる一石二鳥テク。
壊せるブロック越しに敵が密着している場合、ブロックごとはね飛ばして倒すことができる。バックアタックゲージを節約できるので、ブロックを壊すときにはぜひ狙いたい。
目の前には敵の集団、上下には針とハリ。こんな状況もバックアタックを使えば容易に打開できる。
これまで何度か言及しているが、バックアタックは攻撃以外にも、後方へ瞬時にダッシュできる技としても使える。回避や防御にバックアタックを使うことを覚えれば、切り抜けられる局面が増えるだろう。
ゲームオーバーにならない限り、ミスしても獲得したお金は保持される。これを利用してわざとミスしてお金を貯め、貯めたお金でアイテムを拾って万全の状態で攻略するということもできる。技というか戦略のひとつ。慣れないうちはこういう進め方もできるということを覚えておこう。
操作説明兼用のデモシーン。制作者牧野さんは説明書にて、アーケードゲームを作りたいと漏らしている。
ゲーム起動後、何もせずに放っておくと、かんたんな操作説明デモが見られる。アーケードゲームを彷彿させるつくりだが、制作者が多分にアーケードゲームを志向していたゆえとおもわれる。
画面外から倍率の数字が飛んできた。画面切り替え式ながら、内部では画面外の処理もやっていることがうかがえる。
ここから先で採りあげるのはバグやプログラムの仕様に近いもので、テクニックと呼ぶには少々違うものだが、面白いので紹介しよう。
バックアタックではね飛ばした敵が画面外に飛んでいくと、画面外で敵をやっつけたり、壁を壊したりといったことがある。どうやら表示されなくとも、隣の場面までは敵や地形の処理をしている模様。
画面外におちょコ玉を撃ったら反対側から飛んできた。ボクから逃げようったって駄目ダョ だって地獄はまるいんだもん!(おい)
画面端で画面外に向かっておちょコ玉を放つと左側から飛んでくることがある。有効に使えれば便利そうだが、バグ技みたいなもので実用性はあまりない。
幽霊君の残り数に注目。増えすぎて数字が記号になっている。ちなみにこれは残り12。
残数が10機以上になると表示がバグる。そこまでのエクステンドは想定していない模様。ついでに確認した限り、少なくともスコアは100万の位、お金は1万の位までは正常に表示される。
ノーコンティニューでクリアした後にスタート画面でコンティニューを選んで開始すると、7面から始められる。
画面上に幽霊君がふたり?...おそらくキャラクター表示周りの問題かとおもわれる。
5面にてストップウォッチで時を止めると、ときどきお岩さんの下半身が幽霊君に化けていることがある。
サウンドトラックはEGG MUSICよりダウンロード購入可能。ボツ曲も多数収録されてある。
これは技というより余談なのだが、ゲームで流れるオープニング曲は、製品用に短くしたものが使われている。サントラでは短くする前のもっと長いバージョンが聴ける。また、中ボス曲の前奏付き別バージョンも収録されている。
サウンドトラックには未使用曲も多数収録されてある。おそらくマサ斎藤さんは本作用に多数の曲を用意して、そこから使う曲を絞り込んでいっただろうことが推察される。
「幽霊君」にはROM版、TAKERU版が存在するが、実はそのほかにも「ディスクステーション版」が存在する。ディスクステーションはコンパイルから発売されていたディスクマガジンである。コンパイル以外のソフトハウス製ゲームの体験版が収録されることも多く、「幽霊君」もプロモーションの一環として収録される予定だったようだ。
しかしどういうわけか発表されないままお蔵入りしてしまい、幻のバージョンとなっている。その内容は資料によれば、ROM版とは「ひと味もふた味もバター醤油味も違う追加シナリオ」で、ゲーム中のBGMやボツ曲などが聴ける音楽モードも付いていたらしい。