「ザナドゥ」の進め方

 「ザナドゥ」は80年代のCRPGだ。凝った導入やストーリーの類は示されない。プレイヤーはわずかな手がかりとともに大雑把な目的を提示されただけで、「ザナドゥ」の世界に放り出される。何をすべきかわからず途方に暮れる向きもあるかもしれない。そのため基本的な冒険の進め方を記しておこう。

王様に謁見の図 フィールド探索中

 主人公はザナドゥ王国国王によって集められた新米勇士である。目的は地下都市に君臨し王国を脅かす邪悪の権化、キングドラゴン・ガルシスを倒すこと。倒すには地下都市のどこかに隠された伝説の聖剣「Dragon Slayer」が必要だが、手にするには「王冠」が必要らしい。しかし地下都市はガルシスとその配下のおびただしい数の怪物どもに占拠されている。強くならなければガルシスを討ち果たすのはもちろん、これら伝説の品々に近づくことすらできないだろう。

 地下都市は10層の迷宮からなり、各階層は「Level」と呼ばれている(当記事では階層を「Level」、プレイヤーのランクを「レベル」と表記して区別することにする。)。各Levelは「ケーブ」なる出入り口でつながっており、往来には主にこれを使うことになる。閉じているケーブは一定の強さに達すれば利用可能となる。プレイヤーはまず、地下都市を徘徊する怪物を倒して戦い方を覚え、お金を稼ぎ、装備を調え、己を鍛えていくことになる。地下都市には商店もいくつかあり、武器や日用品を買ったり傷を治すこともできる。もちろん有料だが、うまくお世話になろう。
 「ザナドゥ」において、戦闘を繰り返すだけではレベルが上がらない。経験値が貯まったらTempleを訪ねてみよう。十分な力があると認められれば、新たな称号とともにレベルを上げてくれる。レベルが上がるとMax.HPとともに各種能力値が上昇する。

塔の攻略

 各Levelには「塔」なる建造物がある。いわゆるダンジョンだ。ある程度強くなったらここを目指そう。塔はいくつかの部屋によって構成され、中は怪物の巣窟となっている。危険な場所だが、数々の貴重な宝物が隠されている。「デカキャラ」が登場するのもここだ。デカキャラとはいわゆるボス敵だ。遭遇するとサイドビュー画面のデカキャラ戦闘モードに切り替わり、一対一で勝負することになる。巨体と力でプレイヤーを圧倒してくるが、倒せば貴重な宝物が得られるだろう。

 各Levelに出現する怪物の数は決まっており、一度倒した怪物は二度と出現しない。ひとつのLevelを制圧したら、ケーブをくぐって次のLevelに行こう。そして同様に冒険を続けて王冠とDragon Slayerを見つけだし、キングドラゴン・ガルシスを倒すのだ!

次のLevelへ出発!


戦闘について

 「ザナドゥ」の戦闘はシンボルエンカウント式だ。フィールド上にいる怪物にぶつかると戦闘モードに切り替わる。戦闘はトップビューのアクションゲームで、剣と魔法、アイテム類を駆使して戦うことになる。剣で攻撃したい場合は体当たりし、魔法を使いたい場合はスペースキーで撃つ。リターンキーで装備中のアイテムが使える。戦闘中の装備変更はできない。使いたい呪文やアイテム等は、あらかじめ装備しておく必要がある。怪物には正面・側面・背後3種の防御力と呪文に対する耐性が設定されている。ゆえに攻撃する向きや呪文の相性も重要となる。なお、いわゆる「マジックポイント」は存在しない。持っている呪文は無制限に使えるので、思う存分使ってやろう。
 遭遇した時の壁の配置は、遭遇地点のフィールドマップに準ずる。たとえば上下に壁があるところで怪物に遭遇すれば、戦闘モードでも上下に壁が現れる。
 HPが0になった怪物は宝箱を残して死亡し、全滅させればプレイヤーの勝利となる。宝箱は紅白2種類。白い宝箱にはGoldやFood、赤い宝箱には各種マジックアイテムが入っている。赤い宝箱は小隊で最後に残った個体を剣で倒さないと現れない。
 逆にこちらのHPが0になったらプレイヤーの敗北となる。そのときElixirを持っていればその場で復活し、即ゲーム再開となる。Elixirがない場合は、最後にセーブしたところから再開する。
 ところで宝箱は相手の攻撃や魔法を防ぐ壁としても使えるが、こちらの単体攻撃魔法をぶつけると消えてしまう。アイテムも同じなので気をつけよう。

戦闘モード・ケマゾツと交戦中

 経験値にはF.Exp(戦闘経験値)とW.Exp(魔法経験値)の二種類がある。戦闘経験値は直接攻撃で怪物を倒すと増え、魔法経験値は魔法で倒すと増える。戦士レベルを上げるには戦闘経験値が必要で、魔導師レベルを上げるには魔法経験値が必要だ。
 画面外に脱出すれば逃げられる。ほぼ確実に逃げられるが、そのとき出現していた宝箱は消えてしまう。
 怪物は各Levelに8種類が登場し、フィールド上をうろつくものは4小隊で一部隊を構成している。小隊を全滅させると次の小隊が現れ、全4小隊を全滅させると、その部隊はもう出現しなくなる。
 塔の内部は戦闘モード扱いになっている。ただし部屋の外に出ても宝箱が消えることはない。


攻略豆知識

計画的にプレイしよう

 「ザナドゥ」最大の特徴は、出現する怪物の総数が決まっていることだ。つまり得られる経験値やGold、アイテム等は全て有限である。プレイヤーにはその制限内でどのように成長させていくかという計画性が求められる。考えなしに無駄な買い物をしたり、アイテムを浪費すると、のちのち足りなくなって行き詰まるなんてことになる。
 また、攻撃の中心を剣にするか魔法にするかでも、キャラクターの作り方や育て方はだいぶ変わる。STRの高いキャラクターを作っても、魔法だけ使っていては戦士レベルが上がらないし、逆もまた然りである。称号を得ることは次のLevelに行く条件になっているので、下手すると称号が得られずハマることもある。

数字を読み解こう

ステータス確認中
ステータスを確認しながら次の一手を思案中。冒険の成功は的確な現状把握から!

 ステータス、アイテム所持数、アイテム経験値、怪物の強さ等々、「ザナドゥ」の世界は膨大な数の数字で構成されている。そしてその全てが冒険と密接に関係している。数字の増減に気を配り、変化に気付くことが冒険の基本となる。漫然とプレイしていては決してクリアできない。敵を知り己を知れば、何をすべきかが見えてくる。

大変だったら棚上げする

 「ザナドゥ」には全部で10のLevelが存在する。基本的に1から10まで順を追って攻略することになるのだが、中には強すぎて敵わない怪物やデカキャラ等も存在する。また、Keyやアイテムが足りなくて十分廻りきれない場所もあるかもしれない。
 そういう場合はひとまず棚上げして、強くなってからまた来ることにしよう。無理に突破を試みると、ハマりの原因となりかねない。前のLevelには容易に戻れることを覚えておこう。

レベルアップは慎重に

 Foodの消費量はMax.HPに比例する。Keyの値段はレベルによって値上がりする。つまりお金がないうち徒にレベルアップすると、Foodや鍵代が足りなくなって破産・自滅しかねない。お金に余裕があるとき、新規収入が見込めるときにレベルアップしていくのが賢い方法だと言えよう。レベルアップ前にKeyを買い溜めするのも常套手段だ。

セーブはいざというときに

 セーブは基本的に中断用である。有料な上ペナルティもあるので気軽には使えない。通常はケーブやBlack Onyx等を使うことになるだろう。
 しかしうかつに出入りするとあらぬ状態でセーブしてしまうこともある。特にMSX版はSRAMセーブなので、取り返しの付かないことになることもある。できれば要所要所でテープに待避して保険を作っておきたい。

魅力は高めに

 魅力を示す属性値CHR。戦闘には直接関係しないが、かといって軽視するわけにはいかない。CHRは買い物の値引率に直結する。CHRが高ければ同じ金額でも1ランク上の装備が買える。高ければ結果的にだいぶお金を節約できるのだ。Bottleを使うときも、その効果はもとのCHRに左右される。万年金欠病に悩まされる「ザナドゥ」だからこそ、CHRは重視したい。

塔は64部屋・4x16

Level1の塔マップ
並び替えればご覧のとおり。寄せ木パズルのように長方形に収まった(画像は90度回転してます)。

 「ザナドゥ」には数々の塔が存在する。その広さや構造はまちまちだが、1Levelにつき64部屋から構成されていることは同じである。さらに横4列ごとに縦1行分ずれながらループしており、うまく並び替えると4x16の縦長の長方形に収まることを覚えておくと、塔を歩き回る際非常に役立つ。
 中には64部屋ないLevelもある。そんなときは壁を抜ければ...

成長アイテムは取っておく

 装備中の魔法を強化するRod、武器を強化するMagic Glove。同じ武器でも熟練度を上げれば、その威力はかなり違ってくる。しかし後半手に入る武器類は、敵の数が減った分熟練度が上げづらい。弱い武器や魔法に使うのはもったいない。これら成長アイテムは初めのうちは手を付けず、強力装備のために取っておこう。

魔法は売らない

 敵によっては効かない魔法がある。非Deg系の魔法はBlack Potionを排除するのに使える。魔法の呪文は数を揃えていた方が何かと役に立つ。ダブっているものでもない限り、弱いからといって売ってしまうと、困ることになるかもしれない。

いざというときのBlack Potion

 拾うなりHPを半減させるBlack Potion。邪魔者だが、KRMを下げられるのはこれしかない。もしもの時のため、塔に落ちているBlack Potionは、できるだけ残しておいた方が良い。まかり間違ってKRMが付いてしまったとき、十分なBlack Potionがなければその時点でハマる。

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